ある~日、森の~中、熊さんに出会った。花咲く森の道、熊さんに出会った。 熊さんの 言うことにゃぁ、お嬢さん お逃げなさい。スタコラ サッサッサのサ、スタコラ サッサッサのサ、ところが熊さんが後から付いてくる。トコトコ トッコと、トコトコ トッコと、お嬢さんお待ちなさい。ちょっと落とし物、白い貝がらの小さなイヤリング。あら熊さんありがとう。お礼に歌いましょう。ラララ ラララララ、ラララ ラララララ。
今から2週間前、7月29日から31日上高地明神館近くを歩いていた。この間、2回も2日に渡って野生の熊と出くわすとは思いも及ばなかった。生まれて初めてである。1匹は大きな熊、1匹は子熊だった。昨日の8月13日この1匹と思われる大熊が処分されたようである。
最初に熊を見たのは7月30日朝8時15分、明神館から1.1キロ、女性がテント毎襲われた小梨平キャンプ場から3.8キロの古池近くの藪の中、大きな熊がパンダのように笹らしきものにかぶりついていた。子熊も近くにいた。こちらを睨んでいたが襲ってきそうな雰囲気はなかった。8mは離れていた。携帯で撮影しながらそろりそろりと後ずさりしながら離れた。全体像は撮れていないが、顔は40㎝はあった。子熊もその時一緒にいた。親子かと思っていた。
2度目に見たのは次の日の7月31日朝11時ちょうどである。これは小梨平キャンプ場から1.3キロ徒歩16分ほどのところであった。今度は子熊のみ、道路脇の藪の中でごそごそ動く動物らしきものがいたので、猿かと近づいて見たところ黒いので熊かと。目と鼻の先。兎に角夢中で携帯で撮影した。こちらを気にせず、悠々と道を渡り、藪に消えていった。他の登山者も大勢見ていた。
上高地は、相次ぐ地震、大雨による土砂崩れで。道路封鎖箇所も多く、監視員が回っていた。たまたま会った方に報告しておいた。この情報はすぐに流れていたようである。しかし、人は襲わないと聞いていて安心していたが、小梨平のテントが襲われたことには肝をつぶした。人ではなくテントに襲い掛かった。
私は18年前上海野生動物園で、2600円ほど支払い、大きさ150cmほどのジャイアントパンダと家族4人一緒に並んで撮影した。係員がリンゴを与え、座ってかじっている間。一瞬着ぐるみと思われたが、やはり熊は熊である、口は大きい、牙が鋭い、毛のゴワゴワ感、目つきも鋭い、とても遠くから見るのと大違い。恐怖心に駆られた。更に横目で睨まれ、リンゴをかじる音が凄い。身の竦む思いであった。中国ならではと今思う。
熊には遇わないほうがいい。しかし、遇ったらそろりそろりと離れるべし。とても敵う相手ではない。熊も元々犬の仲間と言っても狼もそう、けして甘くはない。日本ではもう狼はいない。残る危険な動物は熊。くまもん、パンダ、クマのプーさんのように日本人は熊が好きである。好きと実際は違う。くまもんも熊のいない九州で重宝され、パンダも日本にはいないが、実際人を襲う。プーさんはぬいぐるみ。要は熊には近寄るべからず。熊の臭覚は人の100倍、そこに怖さがある。風下にそろりそろりと逃げるべし。けしてスタコラサッサと走ってはいけない。寧ろ襲ってくる。くれぐれもそろりそろりと。一緒に歌なんか歌ってくれません。熊にそんな余裕はない。生きるのに精一杯なのだから。
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